オラウータンビーツとは? -1-

tomad2007-03-29

日本ではあまり知られていないジャンルなので、知らない人もいるかも知れないが、今ヨーロッパ(特にスペイン)で密かに盛り上がっているジャンルが「オラウータンビーツ」なのだ。
オラウータンビーツは95年頃のジャングルから派生したジャンルであり、イギリスのレーベルヴァリュープランでジョセフ・ンコシスが動物の声を使ったジャングルをリリースしたことからはじまるのだ。そこで、ネタとして使われた動物の声がオラウータンだったということからオらウンターンビーツということからDJ達が動物の声を使ったトラックをオラウータンモノと呼ぶようにになりオラウータンビーツというジャンル名が自然と確立された。
ピエールブラウンの楽曲は当時マンネリ化していたジャングルにおいて革新的なモノだった。BPM160のジャングルビートに半分のスピードで象の泣き声などが入るのである。リスナーはその今までに聞いたことのない高揚感を感じた。
ジョセフ・ンコシスは当時のインタビューでこのようなことを言っている

レイブでジャングルのビートを初めて聞いた時、僕はアフリカの大地を真っ先に思いついたんだ。先住民族の儀式のようなビートだった。そのときの衝撃は忘れないよ。だからこそ僕の故郷でもあるアフリカに根付いたジャングルをしようと思ったんだ。それでヴァリュープランからあんな突飛なリリースを出したんだよ。

その後もヴァリュープランからは2000年にレーベルが休止するまで計14枚のオラウータンビーツトラックがリリースされた。そこではジョセフ・ンコシス以外にもハムザ・ウディーントなどのアフリカ系アーティストに加えて、ピエールジョセフとった白人アーティストもリリースをし。どのトラックもまさにオラウータンビーツの素晴らしさを最大限に引き出したトラックばかりで、今ではクラシックとしてプレミアがついているモノもある。

96年からのオラウータンビーツの発展については、また次回に書きたいと思う。