マクルーハン理論
- 作者: マーシャルマクルーハン,エドマンドカーペンター,Marshall McLuhan,Edmund Carpenter,大前正臣,後藤和彦
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2003/03/10
- メディア: 文庫
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われわれ現代人は情報やアイディアの大多数を印刷物から得ているが、中世の人はそれらを口を通して集めた。しかも、彼らは文字に接するときでも、きれいな印刷物にお目にかかれるわけでもなく、クセのある省略法の多い書き文字を見なければならなかった。その原稿を判読するとき、彼が本能的に考えたことは、そこにある単語を以前に見たことがあるかないかということではなく、それらを以前に聞いたことがあるかどうかということであった。
つまり彼は視覚的な記憶ではなく、聴覚的な記憶を思い出すのである。それはもっぱら彼の教養の結果である。彼は口で話された音声の記憶に頼って学んできたのであり、書かれた記号を解釈しながら勉強したのではない。だから彼は語句を判読できたとき、その語を口に出して発音する。
8 読むことと書くこと P296
印刷術があるかないかのメディアの差がこれほどまでに人間の思考に大きく関わってくるのかと素直に驚いた。
マクルーハンは高密度でわたし達の参加度が低いメディアをホット(活版、ラジオ)、逆に低密度で参加度が高いメディア(話し言葉、テレビ)をクールとか言っていたらしいが、そう考えるとインターネットはクールなのだろうかホットなのか?残念ながらマクルーハンは1980年にタイミングよく天国に行ったのでその答えはわからない。例え同じパソコンの前でインターネットをしていたとしても、ブログでは書き言葉で書いて、スカイプでは話し言葉で話したりする。インターネットとテレビを直接に対立させるのではなく、インターネットの中にあるテレビ的なメディアか、もしくはラジオ的なメディアか、様々あるということか。インターネットというインフラでブログに出会い、ネットゲームに出会い、ニコニコ動画に出会い、twitterに出会い、Ustreamに出会い、P2Pに出会い、Tumblrに出会い、ガキの頃からそういったメディアに出会って僕等の思考は揺さぶられどうなってしまうのだろう!!!いや、まあ人間だし大して変わらないと思いますよ。たぶん。