G-Rex / Samsobeats

ここ最近は告知と自分をせき立てる記事ばっか書いてきたけど、今日からちゃんと書き始めます。たぶん。ということで初心に戻って音楽紹介します。最近なにを聞いてるかと言えばひたすたら4打ちテクノ?ハウス?でして、元日のMixroofficeイベントでFUTURE TERRORの人のDJ聞いたりとかその他もろもろの影響でやっとクラブミュージックの本流に追いつけそうな気配です。
過去を振り返るとここまで来るのも長かったです。ニュースタイルから始まりガバ、ブレイクコアオールドスクールレイブ、ジャングル、シカゴハウスを駆け抜けてここですからね。2007年ぐらいにkid606などの詰め込みまくりのイカレた音を量産していた「Tigerbeat6」周辺が突然「Tigerbass Records」というレーベルを作って、エレクトロ、ハウス、テクノのエッセンスをごちゃ混ぜにした音をやり始めてなんだこれ!こんなのもありかのかと思っていたのですが、そこでは方向転換せずにまだブレイクコアとかを追っかけていたのですが、2008年に入って徐々にこの辺りも面白いんじゃないかというのをオールドスクールレイブ、シカゴハウスを経由して思い今に至るのです。
そんな間にもフレンチエレクトロのブームから始まってフェジットハウスやボルチモアブレイクス、ベースラインハウス、ファンキーに至るまで低速BPM領域でのいかがわしい音楽の土壌は育っていて、今はそれを聞き返したりしてるんですが中々無茶をやっていて面白いです。
それと相まってミニマル?っぽい音数の少ない音の差し引き(特にバスドラムが入る瞬間!!!)にも快感を覚えるようになって、そんなジャンルでも無茶してるというか、いい意味で肩の力を抜いたような面白い試みが出てきてるように思います。例えば Sis - Holly Bollyなど。
そんな2つの要素が同居している曲が多くリリースされてるレーベルがオランダの「G-Rex」と「Samsobeats」で、さらっと音を聞くと売れ線ハウスなイメージがあるんだけど、その中にどこか力を抜いているおかしさがあって、やり過ぎずかつ落ち着き過ぎずのバランスが上手くて好きです。

Dr Kucho! and Gregor Salto - Love Is My Game


レーベルオーナー「Gregor Salto」によるわかりやすい音で売れ線なイメージな曲。

GREGOR SALTO - MEXER


ヴォーカルが淫靡で逆にうそ臭い所が良いです。

Sidney Samson & Skitzofrenix - You Don't Love Me (No, No, No)


「Samsobeats」より大ネタ使いでかなり無茶してる曲。

Marc MacRowland & Robbie Taylor - Praia


安直なホーンサンプリングがダサカッコイイ!
 
こういうの聞き始めた理由としてもう一つ大きいのが、ある時期から開き直ってどうせデータで回すんだから、データで買えば良いじゃないかという考えにチェンジしてJunodownloadで買い始めたという事があって、それによってデータですが色々と聞けるので視野が広くなった気がします。売り切れるとかいうストレスもないですし。でも、アナログでしか出てないものはアナログで買ってますが。ちなみに上に紹介した曲は全部がアナログでも、データでもリリースされています。
根拠はなくうすうすと思っている事なんですが、クラブミュージックがデータ販売に移る事で、作曲する方も気軽に今までに比べて色々な楽曲を聞く機会が増えて(JunodownloadのTOP画面を見てもらえばわかる様に様々なジャンルの曲へのリンクがひしめいています)ジャンル同士の壁が低くなっているように感じます。逆にいうとどんなジャンル曲もある程度の作曲スキルさえあれば何となく雰囲気で聞いて作れるようになって薄っぺらくなっているのですが、もともと薄っぺらいし、それでもやっぱりアーティストによって差は出てくるし、全体的に見るとその事がクラブミュージックに良い影響を与えていると思っています。