今期アニメOP・EDを好き勝手に評価する

7月といえば新作アニメのシーズンです。もはや1日1回は何らかの新作アニメをニコニコ見るというアニメジャンキーっぷりです。もっぱら見てるといえば深夜のあれげなやつばかりなのですが・・・。
さて、今クールのアニメが25本。つまり、各アニメのエンディング、オープニング合わせると50曲ものアニメソングが生み出されるわけです。ロクデモない曲から普通にイイ曲まで色々あるんですが、あくまで声優とかアニメの内容とか全く評価に入れずに僕が気になったものを評価というか作曲者側を掘り下げて紹介してみようと思います。

イノセント・ブルー/DeviceHigh


アニメ『School Days』のオープニングテーマです。アニメソングには珍しくドラムンベース風のブレイクビーツが基調でいい感じです。SHY FXのFeelingsっぽいですね。上モノに甘いボーカルがのっていてクラブなどで流しても違和感がないのではないでしょうか。
DeviceHighはヴォーカルのREMと橋本彦士と中村繁一とBENKEIによるテクノポップユニットらしいです。これまでは自主制作盤同人音楽イベントM3などで数枚出しているようですが一般流通にのる曲はなくこのアニメへのオープング曲提供は大抜擢であったのではないかと思います。この様に同人でリリースしていたグループがアニメのオープニングも担当するってのはあまり見ないケースでオモシロイですね。

片道きゃっちぼーる/MOSAIC.WAV


アニメ『ぽてまよ』のオープニングテーマです。個人的に今期一番ビンビンに脳にきてるアニメです。原作は4コママンガで意味の分からない生物「ぽてまよ」とその周りの日常をシュールに描いたアニメなんですがゆるーい感じがたまりません。同じように中の人の花澤香菜さんもゆるゆるで注目です。ホントこういうボケーッとしたアニメが僕は好きだ!ってそんな宣言はどうでもいいですね本題は曲紹介です。
作曲はもはや紹介するほどでもないMOSAIC.WAV。今まで数々のエロゲーに電波ギュンギュンな曲を提供し電波ソングシーンを席巻してきた柏森進とみ〜このグループです。曲のクオリティーが他のアーティストよりぶち抜けていて、電波ソングシーンでは対抗馬が出てこないという状況であるほど飛びぬけたグループです。「片道きゃっちぼーる」はMOSAIC.WAVにしては「ガチャガチャきゅ〜と・ふぃぎゅ@ラジオ」などのに比べては電波成分が少なめですがそれでもMOSAIC.WAVらしさを失っていない打ち込み主体のアップテンポな曲です。
エロゲーに付属電波ソングシーンからアニメソングへ向かったMOSAIC.WAVDeviceHighの同人方面からの流れとは違いますが、ある種アマチュア的なシーンから徐々に評価を上げていきアニメソングを出すまでに至るという形は興味深いです。

スキ?キライ!?スキ!!! /ルイズ(釘宮理恵)


アニメ『ゼロの使い魔〜双月の騎士〜』のエンディングテーマです。ルイズ役のおなじみ釘宮理恵が歌うツンツンデレデレな曲です。曲調はアイドルソング風王道萌え系アニメソングといった感じなのです。ポップなメロディーに加えて細部まで作りこまれた音と手数の多い展開に釘宮理恵の歌声が上手くまとめられていてエンディングだけれども良曲です。
作曲は新井 理生ゼロの使い魔のオープニングテーマ『First kiss/ICHIKO』の作曲等、今までのゼロの使い魔関連の楽曲で数多くの作曲をしているようです。TWO-MIXなどのアーティストの編曲も担当。インディーズ名義ではBizarre TV Programで意味の分からない実験的なテクノのような曲をリリースしていたり、謎のテクノポップ系ロボットヴォイスバンドi/oをやっていたり、超人電波ケンイチというわけののわからないアルバムをだしていたり。プロフィールには影響を受けたアーティストはクラフトワークなんて書いてあってやっぱりテクノ畑の人だったのかと推測できます。
こういう裏方の余り知られていない面白い人の曲がぽっと出て、釘宮理恵がそれに合わせて歌ったりするのもアニメソングならではです。

魔法少女マジカルたん!/虹原いんく(田村ゆかり), 黒威すみ(戸松 遥), 白鳥ありす(名塚佳織)


アニメ『もえたん』のオープニングソングです。BPM180前後の比較的速いリズムにキャッチーなギターリフにMOSAIC.WAVを彷彿とさせるキラキラな打ち込み。はじめの田村ゆかりのソロパートが軽快で心地が良いです。さすが般若だぜ・・・恐るべし・・・
作曲は田代智一。編曲は安藤高弘。このメンツはなんとオリコン5位と売れに売れまくった『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディングテーマ「ハレ晴レユカイ」と同じ作曲者と編曲者なんですね。それに個人的に大ヒットだった『ひだまりスケッチ』のオープニングテーマ「スケッチスイッチ」も同じ作曲者、編曲者です。この時期にこの2人を起用してくるということは『もえたん』が相当気合の入っている作品であるということが分かります。
作曲者の田代智一オフィシャルサイトがありそこを見ればまだ情報が分かるのですが、編曲者の安藤高弘はオフィシャルサイトもなく情報が皆無です。アニメ『ギャラクシーエンジェる〜ん』のオープニングソング「宇宙で恋は☆るるんルーン」(これまた良い曲!)等の編曲を担当していることは分かったのですが…。
とにかくこれらの曲を聴いて分かるようにこの人が編曲する楽曲はどれもメチャクチャポップで僕の好みに仕上がるのでこれからも要チェック対象です。
 
今回は作曲者に注目して紹介をして見ましたが、いろいろ検索してみると萌えCD録音品質評価というサイトを発見。こちらは萌え系CDのマスタリングや録音環境に注目しているようです。いやはや奥深い。